AEDとACLS

AED関連情報


AEDってなに?

  • AEDとは自動体外式除細動器の略称です。
    (Automated External Defibrillator)
    突然、目の前で人が倒れた場合の救命・救急処置として、いち早い人工呼吸と心臓マッサージそしてAEDによる電気ショックをかける事。救える命を救うために救急車が来るまでにできる事で、現在推奨されている方法です。

だれが使えるの?

  • 一定の講習を受ければ誰でも操作が可能です。
    町内会の防火講習や、自治体や医師会などが主催する講習会で受講できます。
  • 詳しくはこちらへ>>>消防組合、 県医師会

どこにあるの?

  • 公の機関や、学校、駅、空港など、人が多く集まるところに徐々に設置されてきています。
    AEDは1台40万円から80万円します。高価な機械ですが使用されなければ意味がありません。今後使用される可能性の高い、多くの人が集まる場所から順次設置されていくと考えます。

どうしてそんな機械を使うの?

  • 2002年に高円宮様がスポーツ中に心室細動のためため倒れご逝去なされました。倒れた直後から懸命な救命球処置が行われましたが、当時の救急処置では助けようが無く病院に着いたときは心肺停止状態であり、手遅れであったという状況でした。その後、心室細動はAEDでの徐細動で救命できるというアメリカでの実例(駅員さんが倒れた乗客を助けた実例)を取り入れ、日本にもAEDを普及させようと言う気運が高まったのです。

心室細動ってなに?

  • 心臓突然死の原因には心室細動という致死的不整脈があります。心臓は規則正しく拍動して体のポンプとして機能している場合が正常ですが、この心室細動という不整脈が発生しますと心臓の筋肉がばらばらに動いてポンプとしての機能はなくなります。全身に血液を送り出せなくな、。放置すれば心臓停止にいたります。そこで心臓に電気的ショックを加え心室細動を治療すれば(除細動)再度心臓のポンプ機能が回復して救命する事ができます。

救急車が来るまで、待ってちゃいけないの?

  • 1分以内に除細動を行えば90パーセントの人が助かります。1分遅れるごとに10パーセントずつ救命率が低下します。AEDは救急車に備え付けられていますが、救急車が到着するまでの平均時間は6分程です(実際の処置に行うにはもっと時間がかかります)。その前にAEDが使えれば救命率を上げることが可能になります。AEDの設置場所が増え、多くの方がAEDを使えるようになる様、医師会としても協力していきます。(2004年7月からAEDを一般の方も使用出来るようになりました。)

自動体外式除細動器の自動ってどういう事?

  • AEDは心臓に電気ショックを加える器機ですので、心室細動であることの診断を機械が自動的に行うという事です。AEDの使い方は至極簡単です。電源を入れパッドを患者の胸に貼り、機械の音声案内に従うだけで操作が可能です。ただし、AEDは音声案内の中で「手順に従って心肺蘇生術を行ってください。」との指示も出します。AEDの知識だけでなく基本的な心肺蘇生術(気道確保+人工呼吸+心臓マッサージ)の技術を身につける事も必要ですね。

詳しくは下記のリンクを参考にしてください。


AED関連のリンク

AED設置医療機関(平成19年5月現在)


to Page Top | August 10.2007

付記

BLS・AEDプロトコール(青が確認項目・赤が行動項目です)

第一回鯖江市医師会救急医療講座プログラムより改変


患者の急変
↓
意識の確認:やさしく呼びかける、やさしく触れる
↓
反応がない
↓
人と物を集める
--------------救急車(119番)
--------------AED(自動体外式除細動器)
↓
A:気道の確保(Airway)
頭部後屈・あご先挙上or下顎挙上
↓
B:呼吸の確認(Breathing)
胸の動きを見て、息を聞いて・息を感じて
(下顎呼吸の状態は呼吸していないと考える)
↓
呼吸がない
↓
人工呼吸を開始:2回の陽圧呼吸。
2秒かけて あごを挙上して、鼻をつまんで、
胸が上がる程度に空気を吹き込む
(ポケットマスクの使用)
↓
C:循環のサインの確認(Circulation)
息、咳、体動、頸動脈触知
↓
脈拍、循環のサインがない
↓
胸骨圧迫心マッサージの開始
100回/分の速度
心臓マッサージと人工呼吸は15:2

4クールでC:循環のサインを再評価
目標:除細動まで3分以内
↓
心肺蘇生術を90秒してから除細動した方が蘇生率高い
D:AED除細動(Defibrillation)
  • 電源入れる
  • パッドをつける;胸骨右上部と心尖部、つける場所は濡れていないこと
  • 患者から全員はなれていることを確認して解析(自動で行ってくれる)
  • スイッチを入れる(除細動)
  • スイッチを入れてから器械はすぐ効果判定を行うので患 者に触れない

禁忌: 8才以下、ペースメーカー、ニトロダームTTS、濡れている、etc.
準備:本体、かみそり、はさみ、予備電極パッド、手袋、吸水性の良い布タオル



to Page Top | July 3.2005